今年の6月、来年ウチの店を卒業となるみずきちゃんが奈良の最後の思い出に奈良マラソンのフルに参加したいといった事がきっかけで始まったこの企画。
6月末にエントリーを済ませ、フルマラソン用に74キロ近くあった体重を68キロまで絞り、毎週1回は仕事終わりにランニングを継続。最初は5〜6キロ、11月には大体10キロ弱のランニング。たまにHITという短時間有酸素運動などしながら、とりあえず欠かさず継続しておりました。
参加者は田村、みずきちゃん、みずきちゃんの妹、常連さんの大東さん。もう一人参加予定だった取引先の宮本さんは練習のし過ぎで肉離れを起こしてしまい無念の辞退となりました、、という事で参加者は私たち。
明日にキラメキ、夢にトキメイてるみずき姉妹と対照的におっさん2人は緊張のあまり笑顔すら忘れています。
12月14日の週間天気予報は雨、、ただでさえキツイのに冬の雨に濡れながらなんて、、低体温症や靴擦れのリスクが跳ね上がるのに、、まぁ、でも、これでリタイアしても言い訳にはなるな、、とりあえず万全の準備で挑む事にしよう!
走ってる最中に飲むアミノバイタル、エアーサロンパス、雨の日用ランニング用カッパ。
私がググって得た知識の集大成、老いた身体を科学の力でなんとか補強していく事に。
当日、我々の集合場所はココ。今回1万人以上の参加があったみたいで、我々のグループは15分ほど遅れてのスタートとなりました。幸いだったのは、スタート時間には雨が止んでいたこと。そして、幸いじゃなかったのは、これで言い訳できんくなった事ですかね笑
何はともあれ、我々4人は9時15分にスタートラインを超えて果てなき旅路へと走り出しました。
2025年の奈良マラソンのコースはこちら。奈良市内から天理市内まで走るって地元民からしたらはぁ⁈なコースです。
あくまでも私の見解なんですが、マラソンってついついテンション上がっていつもよりハイペースになりがちなんです。で、脚の疲労がどっかで爆発する!みたいな。なので、長丁場のランニングの場合、速くならないようペースメイクする必要があると思ってます。
今回、私が提案してたのは、10キロを1時間10分、時速9キロほどのペースで30キロ付近まで行けるならいきましょう!でした。これが成せたなら、30キロ以降は早歩きでもゴール可能だからです。
スタートして4〜5キロ、さっそく和を乱しだすみずき姉妹、、妹が着ぐるみ恐怖症という謎の病らしく沿道に立って応援してる着ぐるみや着ぐるみのランナーが登場する度に右へ左へと進路を変えては、2人でキャッキャッしながらおっさん達を無視して先へ先へと進みだします。 走る前にあれほどペース合わせて行けるトコまで一緒に行くぞ!って言ってたのに、ものの20分くらいでもう忘れてやがります。
一応視界に入る範囲で前を走るみずき姉妹。おっさんズはペースを保ったまま10キロを難なく通過。しかし、奈良マラソンの真の恐ろしさは15キロ地点からの山ゾーン。白川ダムへと向かう長い登り、そして天理市内へと向かう長い下り坂、、の往復です。
10キロぐらいから山に入るまでは大人しく一緒に走ってたみずき姉妹、山に入ると何のスイッチが入ったのか分かりませんが、競い合うようにすごい勢いで山を登っていきやがりました。勿論、一度も我々おっさんの方を振り向くこともなく、、
まぁ、いつかは来る別れではあると思っていたので若い2人には頑張ってもらい、中年のおっさん達はのんびり行きまっしょい!なんて感じで、山を登り天理市内へと突入。 ようやく半分の21キロを過ぎたぐらいから、やはり、脚が重い、、脚に乳酸が溜まっていく感覚、、私の脚の終わりが見え始めてきました。
今回のマラソンも途中に奈良らしい配給があり、山ゾーンでは柿モナカ、天理市内ではぜんざい、折り返しの山ゾーンは豚汁、柿の葉寿司と、ちょっとしたお楽しみがあります。
脚の終わりを実感しだした私はそういった食べ物を心の拠り所に、同じように苦しみだした大東さんと互いを支え合いながら歩を進めていると、『あともうちょっとでぜんざいやでー!』先に折り返してきたランナーが後続の我々を鼓舞してくれました。ヨシ!ぜんざい!余談ですが、私、あんこがめちゃくちゃ好きです。
あとちょっとでぜんざい!あとちょっとでぜんざい!あとちょっとでぜんざい!、、、結果、ぜんざいまで3キロほど走らされました、、いや、さすがに、ちょっとではないでしょ⁈笑
画像提供はみずき姉妹より。おっさん達はスマホで写真撮る余裕など一度もありませんでした。
何はともあれ、念願のぜんざいを食べることのできた私の身体は何かを達成してしまったのでしょう。 25キロを過ぎた頃、やって来ました、私の太ももに異変が!
今回、私が最も恐れていた事、それが脚の痙攣です。練習量や筋力不足からでしょうが、限界がくると左脚の太ももが痙攣を起こします。 なかなか脚の痙攣を経験した方少ないと思いますが、めちゃくちゃ痛いです。マッサージとかいって肩や腰に電極つけてビクビクっての知ってる人は、あれの強さをいきなりMAXにされる感じです。
左脚の太ももの筋肉がギューっと収縮していくのを感じ、マズい!っと思った私は26キロ地点で走れなくなりました。いや、リタイアした訳やないですよ! 早歩きに強制移行しました。大東さんもかなり脚がキテるみたいでしたが、ゆっくりでも走ってられて、私はその横を競歩のような歩きで並走をし再び折り返しの山ゾーンへと突入。
さっき山を下ってきた時に豚汁配ってたなぁー、次は豚汁、次は豚汁、、あれ?確かこの辺りで豚汁配ってたハズなのに、、、え?売り切れ?売ってた訳やないけど、配給切れ?よもやよもや、そんな事あるんですか?いや、遅い自分が悪いのでしょうが、、、ゆーて、この辺りではまだゴールまで5時間ぐらいのペースですよ、、
豚汁のおあずけをくらいながらも、大東さんと共に折り返しの山を登り切り、奈良市内へと向かい下りを進んで行くなか、31キロを過ぎたころ、ふと気付けば隣にいたはずの大東さんが居ない⁈ 私は早歩きなので遅れないよう必死に歩いていたので、てっきり一緒にいてると思っていたのですが、まさか自分がみずき姉妹と同じような事をしてしまうとは、、しばらく待ってみるも後方に見当たらず、もしや先に?いや、前にいたならもっと必死に食らいついてたハズやし、、そして、この辺りからが関門との戦いになってきました。
マラソン大会の時は一般道を通行止めにして行うこと多いと思いますが、長々と通行止めには出来ないので、一定の距離を一定の時間以内にクリアしないとリタイア扱いされます。奈良マラソンにおいては、35キロ地点、38キロ地点の関門がそこそこ厳しいと言われてるそうです。
事前にその事を聞いていたので、私も歩みを止める事も出来ず、大東さんを置いてけぼりに関門突破に向け小鳥みたいに早歩きの速度を上げていきました。35キロ地点。関門閉鎖まで残り10分ほど、、まだ、少し余裕があるのか? でも歩きの自分は次の38キロ関門に間に合うのか?さっぱり分からないが、とりあえず周りの人が慌てだしたら無茶でも走るしかない、、
38キロの関門が近ずき、年配の応援スタッフの人たちが、『ここまで来たらゴールするよー!』『あともうちょっとだから頑張ろうねー!』と激励をかけてくれるなか、最終の関門を通過!閉鎖まで10分を切ってる⁈ だがこれで後はゴールするだけ、、大東さんは関門通過出来たのだろうか、、
近鉄奈良駅まで戻ってきた。高天の交差点をゴールのある鴻池に向かい曲がる。沿道の応援も多い。走りたい!でも脚はもう全く上がらない。歩くだけでも痛い。しんどい。奈良女子大を横切り、来来亭を過ぎ、時計を見た。残り10分。歩いても大丈夫な時間のはずだが、不安は募る。そして、最後の登り坂、、やはりキツい! スタバを通り越して競技場が見えてきた。大きなアナウンスが聞こえる。さぁ、残り5分を切りましたー。
碇シンジのように、動け動け動け動け、、、心は逸るも脚が前になかなか出ない、、球場内に入る直前、沿道からの応援に、『わし72歳!』と元気に応えてたおじいちゃんランナーがいた。さすがに負けてられん。50歳の俺、頑張れ! こなくそー!金文字カットインが入りました。
閉門3分前のギリギリゴール!!
みずき姉妹は私より1時間近く早くゴール、大東さんは最終38キロの関門に捕まりあえなくリタイアとなられました。
結果を見てみるとペース的には20キロぐらいまでみずき姉妹と同じように走れていたのですが、25キロ以降で大きな差がうまれちゃいましたね、やはり。
今回、なんにせよゴール出来たのは非常に嬉しかったです。あと3分って、、いやー、次走ったらゴール出来る気がしないです笑
ゴールの後はみずき姉妹、リタイアしてバスで帰還された大東さんと合流し、兎に角、お疲れさまでした!さあ!風呂行きましょう!って事でゆららの湯へ♨️ みずき妹はフルマラソン走った直後に彼氏が来るんで帰ります!って若さof若さな感じで帰っていったのには驚きました。私なんか要介護な感じになってたんで、恋人よりヘルパーさんに来て欲しかったですよ。
風呂の後はみずき姉の大好きなラーメンへ。みずき妹の穴を埋めるように応援に来てくれたウチのスタッフのリミちゃんが漁夫の利でラーメンゲットしてます。
ってな感じでマラソン走らせていただきました! 約半年間の色々な節制やトレーニング、嫌っちゃ嫌でしたけど、振り返ればなんか良かったなーってなっちゃいますね。目標をかかげてそれを達成したから思えることなのかもですが、なんか、こんなちょっとした事で自慢できるような事でもないのに、なんてゆーか、今時の人たち風に言うなら、自己肯定感が上がるってヤツなんですかね? ま、とりあえずは、暫くはフルマラソンじゃなく、ハーフマラソンぐらいで頑張ろっかな!
では、奈良マラソンの報告でしたー!








